utopistics

日々のことを。

不知火と

どうしたって遠くの方から

光ってくるんだ  

まっ黒い海のせり出す先と

烏賊漁の船のほろほろの灯と

一時間遅れの朝焼けと

白くけぶった空と海の

境目に浮かぶオレンジの浮子と

ざあーっと潮の引いた浜の面と

藤壺は素知らぬ顔で

顔を出したりしまったりして

いつだってずっとこっちに

光ってくるんだ