2019-09-10 不知火と どうしたって遠くの方から 光ってくるんだ まっ黒い海のせり出す先と 烏賊漁の船のほろほろの灯と 一時間遅れの朝焼けと 白くけぶった空と海の 境目に浮かぶオレンジの浮子と ざあーっと潮の引いた浜の面と 藤壺は素知らぬ顔で 顔を出したりしまったりして いつだってずっとこっちに 光ってくるんだ